パリバ

東京駅眼の前のビルのてっぺんに陣取っているパリバ。
アメリカ系の外銀とは一線を画した堅実な取引を続けています。
ユーロ危機の時もむしろ欧州系なのを売りにうまくやっていた模様。
最近の業績はどうでしょうか。


ES→集団面接→個人複数回



・金融業界およびBNPパリバの志望理由。 (日400)
・今夢中になっていること(もしくは夢中になって取り組んだこと)。 (日400)
・自己PR。(半角英文字 2000文字以内)

前2つはいいとして最後の英語2000文字は苦労しました・・・
締め切り間際だったこともあり切り貼りして
適当にごまかして目標としていた1600字にも満たない字数で応募。
1週間後にメールにて通過連絡が来ました。


一次面接1:5 30分@本社
30分しかないのに10分ほど面接官が遅刻して到着。
ほとんど時間もないけど5人まとめてという大変な状況だったので
できるだけ簡潔に、かつ自分をうまく売るイメージでいきました。
聞かれたことは志望理由、自分に値段をつけると?など。

週明けに電話で通過連絡。次回面接を電話上で予約。
このあともこのプロセスで進みます。


二次面接@本社 1:1 30分×3
聞かれる内容はほとんど他社と変わりません。
ただここは早い段階で英語面接が入って来ました。
確かこの二次面接だったと思います。
英語面接では

・考えてることを何とか無理矢理でもいいから話す
・簡潔に伝える
・わからないときはしっかり分からないことを伝える

を意識してました。とにかく会話することをメインに。(英語が苦手なので・・・)
あと英語面接中に
・日銀の総裁は?
財務省の大臣は?
アメリカのFRBの長官は?
は聞かれました(自分がFXをやってるからだと思います)。
これに類するような事柄はしっかり抑えておくべきでしょう。


あとはこのまま個人面接が数回続きます。



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メリルリンチ

一度経営破綻した後バンクオブアメリカに拾われてから
経営を何とか建てなおしたメリルリンチ
日本支社はアクセスの良い日本橋の駅ビルの中にあり良いオフィスです。
中の人も元気なイメージ。


ES・テスト→集団面接×2→個人面接×10以上




志望部門が2つ選べる
メリルリンチ、部門志望理由(和文500 英文1000、志望別にそれぞれ)
学生生活で得たものなどのセールスポイント(和300 英600)
これまで成し遂げたと自負する経験(和文1000)

の三つ。結構長い。締め切りが10/31。
テストは確か言語と非言語だった気がします。
まぁコンサルで慣れていればそこまで難しくなかった。
通過連絡はメールで一斉に来ます。二週間後くらい?
一次面接のコマは10コマ程度だったかな。


1次面接 3-4対2 60分程度。
和文の履歴書の提出を命じられます。
手書きで書いている人もパソコンの人も居たので、体裁にはあまり気にしないで大丈夫かと。
大体16人が一つの時間に集まっており、そこから四つのグループ分けされます。
面接官はトレーダーマーケターそれぞれ一人ずつ。
入ったら目の前にメモ帳とペンがおいてあり、自由に使えます。
内容としては

フェルミ推定
・自分に値段をつけると?
・暗算大会

みたいな感じでした。トレーダー志望、セールス志望どちらも居たからでしょうか。
暗算は試験官の人が出してくる問題に五秒以内に答えていく形式。
20問くらい出されます。トレーダー志望者は計算力を磨いておきましょう。
部屋ごとに問題はそんなに変わらない模様。

通過連絡は1時間後に電話(ここは通知できました)。


二次面接 2:2 30分 1:1 30分×5

ここから人によっては個人面接が入ってきます。
どうやら集団面接を繰り返し、ある程度評価が保証されたら
個人面接に移っている模様。
早いところ自分の支援をしてくれる人を見つけたほうが良いでしょう。
結果は一週間後メールで。

これ以降の個人面接も一回で大体3-4人に会い、一人あたり30分の持ち時間。
この面接を何度も繰り返します。
色んなデスクの人と会えるのでしっかり最後まで集中して
相手への質問も考えて行きましょう。




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J.P.モルガン

主要外銀の中で最も硬い仕事を長い間続けているJP。
しかし儲けもしっかりとっている印象です。
東京駅からちょっと歩いたビルの中にあります。


ES・テスト→集団×2→個人たくさん


<ES>
締め切りは遅めでしたね。第二志望まで選べます。
内容は


・第1(2)志望部門への応募理由 400 文字以内
・第1(2)志望部門への応募理由(英語)800 文字以内
・金融業界およびJ.P.モルガンを志望する理由 400 文字以内
・金融業界およびJ.P.モルガンを志望する理由(英語) 800 文字以内
・自己PR・その他特記事項 400 文字以内
・自己PR・その他特記事項(英語)800 文字以内


全部英語書かせられます・・・
一つしっかりしたやつを作っておいて使いまわしましょう。
テストは内容あまり覚えてませんが言語と非言語の普通のやつだった気がします。
レベルはそこまで高くなかったみたいなのでミスなく切り抜けましょう。
二週間後くらいに通過連絡。



一次面接 2:4 50分@本社
1コマ32人で6コマを確認してます。かなり切ってる?
到着後すぐ4人にグループ分けされ、グループワークへ移行します。
お題は日本の人口減少を受けて移民受け入れ政策は是か否か
で、すでに2:2に立場を決められており五分でチーム内で話し合い
20分で討論といった感じ。(試験官は何も突っ込んでこない)


立場は決められているから考え方なんかを見てる気がする。
その後はその部屋の中で1:1の面接になる。(試験官二人ともと。一人ずつ順番に回ってくる)
志望動機や強みなど一般的なもの。私には聞かれませんでしたが

「うちと他社受かったらどっちにする?」

って聞かれてる人がいました。絶対御社ですって答えましょう。
その後の理由までしっかり用意した上で。
どれだけ自社について魅力を持ってるか、内定を出した後に
内定辞退しないかをかなり見られています。
特にマーケットは内定者が少ないため、内定辞退が出ると相当な痛手です。
オファーが出るまでは全社が第一志望といった意気込みで望みましょう。

二時間後くらいに電話で通過連絡。(ここは毎回非通知できてました)
開いている日程をすりあわせて次回の面接を確定。
2ちゃんを覗いてる限り通過連絡も少なかったし
これ以降他の人に会うのは滅多になかったのでかなり切られている模様です。
しっかり気合入れて望みましょう。


二次面接 2:2一時間 & 1:1 30分×2@本社

まず始めに2:2で一時間面接。
結構深く聞いてこられます。内容はそこまでいつもと変わらないけど
金融の仕事をしっかりわかってるのか?ってことは意識している感じ。
他社の選考やネット、書籍などでしっかり予習してけば
大体大丈夫でしょう。


その後1:1に分けられ別の面接官と30分ずつ個人面接。
FXについてここでは深く聞かれましたね。
今後ドル円はどうなっていくかな?とか株に投資するならどこ?とか。
和やかな雰囲気でした。

5日後に電話で通過連絡。その場で次回の面接を予約。
これ以降も非通知電話で通過連絡が来ます。
あとは個人面接を10回以上こなして最終へと続きます。
一回で大体30分ー60分×3位でしょうか。
色んなチームの人に呼ばれることもあるのでしっかり仕事内容を予習して行きましょう。




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モルスタ

覚えてる中ではモルスタが一番ES早かった。
という訳でここから載せてきます。


一時期巨額の負債を抱えたモルガン・スタンレー
三菱UFJが資本注入してなければ大きな金融危機が起きてたと言われてます。
今もCDF(クレジット・デフォルト・スワップ
簡単に言えば市場がどれほどその企業の破綻を予測しているかが現れる値)
は主要外銀の中で最も大きいですが
日本のモルスタ自体は元気そうなイメージです。
恵比寿ガーデンプレイスの中のビルにあります。


ES&テスト→名刺配り→テスト&集団面接→集団面接→super FID day→個人面接×10回以上



<ES>

内容は
・あなたのキャリアをスタートする場所にモルガン・スタンレーを選ぶ理由をお答えください。 (日本語 全角300 文字以内、英語 半角600文字以内)

・当社があなたをより深く知るために特記したい事項 (学内外で力を入れた活動や表彰、企業インターンの経験など、具体的な事項を含む) があれば、お書きください。 (日本語 全角300文字、英語 半角600文字:日本語、英語、いずれかの言語だけでの回答でも構いません)


のみっつ。最初は日本語と英語で解答。
テストも受けるが、言語非言語と英語だった気がする。
コンサルで慣れてればそこまで難しくないです。


んでこの関門をくぐるともるすた名物名刺配り。
三時間くらいホテルに拘束され
前半を説明会
後半を名刺配り
という風に過ごします。名刺は会場に入る時十枚渡されます。
(10枚使い切るのは無理でしょう)

前半は普通なんですが、後半の名刺配りは阿鼻叫喚。
広い会場に立席パーティー風なテーブルがいくつか用意され
社員がそれぞれに数名ずつつきます。
(部門ごとに数名ずつ)
んでその人たちに自分の名前と質問を幾つか絡めながら会話をしていくわけです。
自分はこの時間が非常に苦痛でした・・・
もともと説明会次の質問タイムがすごい嫌だったのもあるし
あからさまに選別しているのが見えます。
社員によっては名刺の端を折ってより分けてるし。
(それを見越して橋を先に折って渡したという猛者もいましたw)
会社自体はいい会社だと思いますがこの制度はやめるべきだと思う。
結局ほとんど質問せず名刺を配るのを中心にしていきましたが
声がかかったのは第一志望にしていた(最後にプリントに志望順を書いて提出)債券部門だけ。
しかも2ch情報では債権はテストの成績順で呼んでたみたいですね。
志望度最低でも通ってる人がいました。


1次面接  (2:4)30分
三時間くらい拘束。最初の一時間半でテスト。
3分野に分かれてて
・国語
・算数*2
みたいな感じです。算数はよくある損益計算や道のり算やちょっと入り組んだ問題くらい。
総じて簡単です。周りも大体は解き終わってる感じでした。
時間におわれることもほぼないので絶対にミスらないようにしましょう。

その後30分間の面接。
うちの所はオーソドックスな面接だった。
・自己紹介、志望理由、PR
・周りの紹介などを受けて自分以外だったら誰がもるすた入るべき?
・ESについて
・また今の話しを聞いて今度は自分を含めて誰が入るべき?
・自分の好きなものを紹介して

って感じでした。自分をガンガン押して行きましょう。
謙虚さをアピールするのもいいですが自分の良さを(嫌味にならない程度に)
論理的に推せるならソッチのほうが絶対いいです。

二次面接(2:5 30分×2)
あまり大きな違いはありません。
人によって聞かれることは変わりますが
・自分が日本で一番誇れるものある?
・尊敬する人は?
などを聞かれた覚えがあります。
別に日本で一番になってる必要はないので
日本で一番かも!?と思わせられるように論理的に説明しましょう。


super FID day
外銀の採用フローでsuper dayと言われたら最終面接を普通指しますが
モルスタではただの説明会&デスクローテーション&面接&ランチでした。
ランチの間も社員の人がいるので気を抜かないようにしましょう。


個人面接
その後は個人的に連絡が来るようになり
個人面接に何度も何度も連れて行かれます。
債権だったら債権の中で様々なチームの人と合うことになり
場合によってはチームごとのディナーも経験します。
そのチームの中で自分がどう役に立てるか、本当にその仕事をずっと続けられるか
考えながら常に行動するようにしましょう。
個人まで来てもまだまだ最終は遠いので気を抜かないように。




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外銀とは(3)

どうしても外銀のほうが仕事内容書くこと多くなっちゃいますねw
つぎはマーケット部門についてです。

マーケットは主に4つの部門があります。

・トレーダー
・セールス
・ストラクチャー(会社によって呼び名が異なります)
クオンツ

の4つで、いずれも非常に門が狭いです。
新卒で取られるのは一人か二人ずつ、0の場合も十分ありえます。
その分リターンやかけてもらえるお金も馬鹿でかいので
志望者は気合入れて望みましょう。


扱う内容はいくつかありますが、主なものとしては

・債権
・株
・通貨

の3つ。不動産やらここから派生した金融商品デリバティブ)もありますが
ここでは除外します。(結局やることはそんなに変わりません。)
以下、4つの部門について記していきます。

・トレーダー
一番想像がしやすい分野ではないでしょうか。
市場に流れているものを安くで買い、高くで売る。
簡単に言ってしまえばそんな仕事です。
扱う量や金額がとても大きく、瞬時の計算力がとても必要です。
様々なところでアービトラージ(後述の参考書を読んでください)を行なっており
機を見つけてがっつり儲けていく、そんな感じでしょうか。
自分で儲けた額の数%がボーナスになるので必死です。
逆に失敗すればイコール馘なわけで。とてもギリギリの仕事ですね。

また、セールスがお客からもらったオファーを受けて
どれくらいの値段でそのオファーを受けるかの値段を出す役割もあります。

例)
A銀行がセールスSさんに対してB社の債権を大量に買い取って欲しい旨を言ってきた。
Sさんは即座にそれを受けトレーダーTさんにいくらなら買い取れるかを計算する。
マーケット(市場)の値段、大量に買うことによるディスカウント
自分がそれだけ多くのポジションを持つことによるリスク
今後B社はどうなっていくか・・・などなどを勘案した結果
Tさんは相場から3%割り引いた値段をSさんに伝える。
SさんはそれをA銀行に伝え、取引を終える。

といった感じ。
トレーダーが値段を付けないと買い取れないため、他の会社に機会を奪われます。
しかし焦って適当な値段をつけて買い取っちゃうと、その後売りさばくのに
苦労してしまい損をしてしまうかも・・・
みたいな苦労があるところです。


また、ボルカールール(この言葉は覚えておきましょう。
マーケット志望者に対する面接では数多く聞かれます)以降
自己勘定による取引の規制があり、これからの儲け方が
中々危ぶまれている部門でもあります。
自己勘定取引の規制というは、つまり大きなポジション
(株や通貨などの売りや買いのこと)を持ってはいけない
ということなわけで、儲けの機会を著しく失います。
そんな中で自分がどう稼いでいくか?そんなことをよく聞かれます。
志望者は良く考えてから面接に望んでください。

必要な資質としては

・抜群の計算力
・冷静な判断力
・機会を見つける嗅覚

とか説明会で言ってた気がします。
取り敢えず自分に自信があって、周囲に自分のポジションの合理性を
説明できる人じゃないとやっていけないのではないでしょうか。
朝はとても早い仕事ですが、夜はそこまで仕事多くないです。
でも儲ける場所を探すために日夜努力しているため
夜中まで仕事する人も結構います。



・セールス
トレーダーがいろんなところから持ってきたものを
機関投資家(色んな銀行やら農林中央金庫など)に売る仕事です。
先ほど行ったオファーを受ける部門でもあり
基本的にどの会社も同じ仕事をしているためこのオファーを受けたり
あつめた仕組み債を売るのは個人的な繋がりによるものが大きいわけです。
そのために仕事が終わると色んな所で接待を持ったり
自分独自のレポートを書いていろんな人に送ったり
マメに連絡してみたり・・・ととても個人的つながりを持つのに苦労する部門。

朝は早く、仕事が終われば接待で飲み歩き・・・
みたいなことになりますので体力やコミュニケーション力が問われます。
女性はやたらモデル経験者が多いのもこの部門の特徴。
この傾向が露骨な会社もありますので気をつけましょう。
必要な資質としては

・コミュニケーション力
・個人的な繋がりを作る力
・行動力
・体力

といったところになるでしょうか。



・ストラクチャー
これまでとはガラっと違った仕事。
今までトレーダーやセールスがやったりとったりしていたものを
うまく把握して、リスクを取りすぎているところを見つけたり
色んな商品を作ってセールスに渡したりと
トレーダーとセールスの橋渡しをするような部門でしょうか。

必要な資質としては
・冷静な判断力
・時にはNOと言える発言力
・計算力



クオンツ
これまた大きく違う仕事。
複雑な数学理論を用いて新たな儲けの方法や
金融商品を開発する部門のことです。
ここは非常に特殊で理系の数学博士や物理博士をとってきて
色々解析させたりしている模様。
その特性上あまり新卒時の情報もなく
これ以上のことはよく知りません・・・



これ位でしょうか。
三回に分けて書いてきましたが、間違っていたり
わからなかったりするところはぜひ教えて下さい。
少なくとも面接時にこの程度の知識を入れておけば
しっかり勉強しているなとは思ってもらえると思います。



<採用ルート>
IBDとは違いルートにジョブがありません。
夏にインターンがありますが、説明会の延長と考えてください。
まぁでもここで目をつけてる人で決まってしまうことも多いですけどね。
ES・筆記→集団面接、GD→個人面接×10以上


取られる数が少なく、かつチームごとに採用なところがほとんどなので
個人面接がべらぼうに多いです。
最終面接では役員や外人のチーフとの勝負が待ってるので
最期まで気を抜かないように。
英語面接もバンバンあります。


<参考図書>

カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 日本経済編 ・世界経済編/細野 真宏




最新の経済と政治のニュースが世界一わかる本!/細野 真宏


カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 銀行・郵貯・生命保険編/細野 真宏


取り敢えずこの4冊は絶対読むべきです。
これまで経済についてほとんど勉強したことがなかった人でも
この4冊をしっかり読めば説明会や面接での話に
ついていくことが出来るようになります。
就活だけではなく、一般常識としても使える話でもありますし
これを読んだ後は日経新聞をある程度しっかり読めるようになると思います。
ほんとうによく出来た本です。


・FX、株取引
図書ではないのですが、マーケットを受けるにあたり
どちらかの取引はやっておいたほうがいいと思います。
実際自分はFXをやっていましたが
実際の取引を触っている方が志望の説得力が増しますし
あと相手の説明を素早く飲み込めるようになります。
どちらかだけでもやっておいたほうがいいでしょう。





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外銀とは(2)

昨日に引き続き外銀についてもう少し書いていきます。
というのは、外銀の就活をするにあたってここの理解はかなり重要だからです。
選考がかなり進んだ段階でも、自分の受けている部署がやっている仕事を
ほとんど理解せずに受けている人が結構いました。
で、そういう人たちは大体先の選考で会わなくなっていきます。
ある程度理解してから面接に望み、逆質問で詳しくなっていく
という流れを毎回徹底しましょう。


さて、昨日も言った通り外銀には大きく分けて2つの部署があります。
IBDとマーケット。マーケットの方の呼び方は会社によって異なりますが
IBDについてはどこもIBDと呼んでいるはずです。
以下、その仕事内容や特徴を書いていきます。


IBD
主にM&Aや資金調達の提案、それにまつわる価値算定(デューデリジェンス)などを行う部門です。
株で資金調達を行うことをエクイティ・ファイナンス
債権で資金調達を行うことをデット・ファイナンス
と呼びます。(株をエクイティ、債権をデットと呼ぶことは覚えておきましょう)

IBDは更にカバレッジとプロダクトと呼ばれる部門にわかれ
カバレッジが営業を行う部門、プロダクトが実際の企業価値算定を行う部門
となっています。


カバレッジ部門では様々な企業から契約を取ってくるために
日夜ワードとパワポとエクセルを使って馬車馬のごとく
働く若手アナリスト、アソシエイトが見れます。
相手企業に提案するために作る「ピッチブック」と呼ばれる提案書(分厚く豪華絢爛)
を綺麗に作るために昼夜を問わずパソコンに向かっていなければなりません。
睡眠時間もやたら短いことで有名。
企業側も扱う額が大きく、提案してくる投資銀行は数多くいるので
基本的に仕事を取ることがかなり難しい。
ですのでより綺麗、より詳細、よりミスのない仕事が求められます。
そうやってカバレッジが苦労して仕事をとってきたら次はプロダクト側へ移行。

プロダクト側ではそうやってとってきた仕事を実際に実行に移します。
実際に買収額はどれくらいが適正か?
どういう方法で資金調達をするか?
などなど、資金を調達し買収を適正に行えるかまでを見てくれるのがこの部門です。


新卒で内定を得るのは大体10人弱。
とても狭い枠ですが、マーケットに比べればまだ多い方です。
朝晩関係なく休みなく働き続けられる体力があるか?
華やかな業界ではあるけど中に入ってから数年間はずっとパワポワードエクセル
扱うだけのソルジャーだけどそれで耐えられる?


選考の流れは大体

ES→GD→面接複数回→ジョブ→面接複数回→内定

といった形になるでしょうか。
どこの企業も変わらず途中でジョブが入ります。
1週間から1ヶ月程度(サマーだと長いところもある)拘束されますが
その間全力で働き通し、体力はアピールしておきましょう。


マーケットについては次回書きます。





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外銀とは(1)

今日は外銀について書いてみたいと思います。
外資投資銀行、略して外銀。
大学生が新卒で入る企業群の中では最も平均年収の高い業界でしょう。
投資銀行とは何をしているか。そもそも日本にある銀行と何が違うか。
あくまで自分の理解の範疇でですが、書いてみます。


銀行には大きく分けて2つの形があります。
商業銀行と証券会社です。

商業銀行とは一般の顧客から借りたお金を企業に貸したり
不動産やら株式やらに投資したりという普通の銀行のことです。
(思いつく日本の銀行は全てこれ。メガバンクも街の信金も)
一般の顧客から借りたお金でビジネスを行なっているため
基本的に大きなリスクは取れません。
が、自分たちでリスクを取ってはいます。リスクを取った分だけ儲けが出るからです。
例:
M銀行にAさんが100万円貯金しました
M銀行はその100万円をS会社に利率10%で貸し付けました(ここがリスク)
M銀行はその利息からAさんへ払う利息分をひいた額を儲けとしています


一方証券会社は預貯金業は扱わず
個人や機関投資家(資産の運用会社)などに金融商品を作って売ったり(証券部門)
M&Aアドバイザリーや資金調達のサポート(投資銀行)を行う企業のことです。
お金を貸し付けたりはしないため、基本的に企業からもらう手数料を
自らの収益源にしています。かなり莫大です。
主に証券部門(マーケット)と投資銀行部門(IBD:investment banking division)に分けて考えられます。

例(IBD):
証券会社Gの投資銀行部門はS会社にT会社とのM&Aを提案しに行きました
S会社は最近業績の伸び悩みを感じており、渡りに船とそれを承諾します
しかしそのM&Aにはとにかく手間とお金がかかります。
その手間(T会社の価値算出やM&Aのサポート)とお金(三百億程度)の調達を
Gが請け負うこととし、その手数料として
三百億円の3%、9億円をGは手に入れるのでした。


みたいなことがよくある世界です。とにかく動く額が莫大。
一方マーケットは


例(マーケット):
IBDの例の続き)三百億円の調達にあたって、S会社は社債を発行することに決めました。
それを証券会社Gはいろんな所に売りさばくわけですが
その時買うところがマーケット部門。
いろんな会社はその債権を買って、一般の客だったり
他の会社だったりにいろんな形で売ります(他の債権と混ぜたりして金融商品にする)
その差額で儲けが出る。

また、純粋に市場に流れている国債や株、通貨などを買ったり売ったりする部門もここです。
自己勘定でしている部門もあり、そういう所のトレーダーになると
べらぼうに儲けたり(1年に億行く事もあるとか)
速攻で首を切られたり(結果でないと会社にとって大きなマイナスなので)
浮き沈みの激しい人生を送ることにもなります。


こんなかんじでしょうか。
一般に外資投資銀行IBDとマーケットどちらの部門も持っていますが
個人を顧客にはしていません。
市場などで持ってきた株などを他の金融機関に売って儲けを出しています。
就活にあたって、まずはIBDとマーケットの違いを良くわかっておきましょう。
やってることは全く違いますし、採用のプロセスも全然違います。


<おすすめ本>
IBDについては下で挙げるいろいろな本が参考になりますが
マーケット部門に関しては正直中々本がありません。
黒木さんの小説が一番近いのですが、トレーダー部門にしかスポットが
当たっていなかったりしてなかなか難しいです。
また今度まとめてみます。



図解 株式市場とM&A 保田隆明


投資銀行青春白書 保田隆明

どちらの本もIBDの仕事をとてもわかりやすく書いている良書です。
ぜひ受ける前に一読をおすすめします。仕事の内容がより想像しやすくなるはずです。



サルになれなかった僕たち―なぜ外資系金融機関は高給取りなのか ジョン ロルフ

上の二冊がIBDの仕事の内容を把握する本なら
こちらは仕事の実情を把握する本でしょう。
IBDに就職を考えているならこちらも一読しておいて、覚悟を決めて入るべきです。



ハゲタカ 真山仁
直接外銀が関係するわけではありませんが
華々しい金融の世界を読める小説の一つです。
真山さんと下に挙げる黒木さんの本は読んでおくといいと思います。



トップ・レフト 黒木亮

ハゲタカと同じたぐいの小説ですがもっと外銀よりの話が読めます。
いろんな小説がありますがどれも面白く読め、知識もつくので
ぜひ読んでみてください。「巨大投資銀行」などもおすすめ。




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