外銀とは(3)

どうしても外銀のほうが仕事内容書くこと多くなっちゃいますねw
つぎはマーケット部門についてです。

マーケットは主に4つの部門があります。

・トレーダー
・セールス
・ストラクチャー(会社によって呼び名が異なります)
クオンツ

の4つで、いずれも非常に門が狭いです。
新卒で取られるのは一人か二人ずつ、0の場合も十分ありえます。
その分リターンやかけてもらえるお金も馬鹿でかいので
志望者は気合入れて望みましょう。


扱う内容はいくつかありますが、主なものとしては

・債権
・株
・通貨

の3つ。不動産やらここから派生した金融商品デリバティブ)もありますが
ここでは除外します。(結局やることはそんなに変わりません。)
以下、4つの部門について記していきます。

・トレーダー
一番想像がしやすい分野ではないでしょうか。
市場に流れているものを安くで買い、高くで売る。
簡単に言ってしまえばそんな仕事です。
扱う量や金額がとても大きく、瞬時の計算力がとても必要です。
様々なところでアービトラージ(後述の参考書を読んでください)を行なっており
機を見つけてがっつり儲けていく、そんな感じでしょうか。
自分で儲けた額の数%がボーナスになるので必死です。
逆に失敗すればイコール馘なわけで。とてもギリギリの仕事ですね。

また、セールスがお客からもらったオファーを受けて
どれくらいの値段でそのオファーを受けるかの値段を出す役割もあります。

例)
A銀行がセールスSさんに対してB社の債権を大量に買い取って欲しい旨を言ってきた。
Sさんは即座にそれを受けトレーダーTさんにいくらなら買い取れるかを計算する。
マーケット(市場)の値段、大量に買うことによるディスカウント
自分がそれだけ多くのポジションを持つことによるリスク
今後B社はどうなっていくか・・・などなどを勘案した結果
Tさんは相場から3%割り引いた値段をSさんに伝える。
SさんはそれをA銀行に伝え、取引を終える。

といった感じ。
トレーダーが値段を付けないと買い取れないため、他の会社に機会を奪われます。
しかし焦って適当な値段をつけて買い取っちゃうと、その後売りさばくのに
苦労してしまい損をしてしまうかも・・・
みたいな苦労があるところです。


また、ボルカールール(この言葉は覚えておきましょう。
マーケット志望者に対する面接では数多く聞かれます)以降
自己勘定による取引の規制があり、これからの儲け方が
中々危ぶまれている部門でもあります。
自己勘定取引の規制というは、つまり大きなポジション
(株や通貨などの売りや買いのこと)を持ってはいけない
ということなわけで、儲けの機会を著しく失います。
そんな中で自分がどう稼いでいくか?そんなことをよく聞かれます。
志望者は良く考えてから面接に望んでください。

必要な資質としては

・抜群の計算力
・冷静な判断力
・機会を見つける嗅覚

とか説明会で言ってた気がします。
取り敢えず自分に自信があって、周囲に自分のポジションの合理性を
説明できる人じゃないとやっていけないのではないでしょうか。
朝はとても早い仕事ですが、夜はそこまで仕事多くないです。
でも儲ける場所を探すために日夜努力しているため
夜中まで仕事する人も結構います。



・セールス
トレーダーがいろんなところから持ってきたものを
機関投資家(色んな銀行やら農林中央金庫など)に売る仕事です。
先ほど行ったオファーを受ける部門でもあり
基本的にどの会社も同じ仕事をしているためこのオファーを受けたり
あつめた仕組み債を売るのは個人的な繋がりによるものが大きいわけです。
そのために仕事が終わると色んな所で接待を持ったり
自分独自のレポートを書いていろんな人に送ったり
マメに連絡してみたり・・・ととても個人的つながりを持つのに苦労する部門。

朝は早く、仕事が終われば接待で飲み歩き・・・
みたいなことになりますので体力やコミュニケーション力が問われます。
女性はやたらモデル経験者が多いのもこの部門の特徴。
この傾向が露骨な会社もありますので気をつけましょう。
必要な資質としては

・コミュニケーション力
・個人的な繋がりを作る力
・行動力
・体力

といったところになるでしょうか。



・ストラクチャー
これまでとはガラっと違った仕事。
今までトレーダーやセールスがやったりとったりしていたものを
うまく把握して、リスクを取りすぎているところを見つけたり
色んな商品を作ってセールスに渡したりと
トレーダーとセールスの橋渡しをするような部門でしょうか。

必要な資質としては
・冷静な判断力
・時にはNOと言える発言力
・計算力



クオンツ
これまた大きく違う仕事。
複雑な数学理論を用いて新たな儲けの方法や
金融商品を開発する部門のことです。
ここは非常に特殊で理系の数学博士や物理博士をとってきて
色々解析させたりしている模様。
その特性上あまり新卒時の情報もなく
これ以上のことはよく知りません・・・



これ位でしょうか。
三回に分けて書いてきましたが、間違っていたり
わからなかったりするところはぜひ教えて下さい。
少なくとも面接時にこの程度の知識を入れておけば
しっかり勉強しているなとは思ってもらえると思います。



<採用ルート>
IBDとは違いルートにジョブがありません。
夏にインターンがありますが、説明会の延長と考えてください。
まぁでもここで目をつけてる人で決まってしまうことも多いですけどね。
ES・筆記→集団面接、GD→個人面接×10以上


取られる数が少なく、かつチームごとに採用なところがほとんどなので
個人面接がべらぼうに多いです。
最終面接では役員や外人のチーフとの勝負が待ってるので
最期まで気を抜かないように。
英語面接もバンバンあります。


<参考図書>

カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 日本経済編 ・世界経済編/細野 真宏




最新の経済と政治のニュースが世界一わかる本!/細野 真宏


カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 銀行・郵貯・生命保険編/細野 真宏


取り敢えずこの4冊は絶対読むべきです。
これまで経済についてほとんど勉強したことがなかった人でも
この4冊をしっかり読めば説明会や面接での話に
ついていくことが出来るようになります。
就活だけではなく、一般常識としても使える話でもありますし
これを読んだ後は日経新聞をある程度しっかり読めるようになると思います。
ほんとうによく出来た本です。


・FX、株取引
図書ではないのですが、マーケットを受けるにあたり
どちらかの取引はやっておいたほうがいいと思います。
実際自分はFXをやっていましたが
実際の取引を触っている方が志望の説得力が増しますし
あと相手の説明を素早く飲み込めるようになります。
どちらかだけでもやっておいたほうがいいでしょう。





外銀についてはこちら
コンサルについてはこちら